本会について

名称の由来

私の座右の銘の1つに「草莽崛起=そうもうくっき」がある。

幕末の長州・萩の松下村塾主宰者・吉田松陰が唱えた思想である。「草莽崛起」とは「在野の人よ、立ち上がれ!」という意味で、当時西欧米列強の外圧に晒された日本人に対し吉田松陰が発した強烈な檄であり、志であった。「草莽」とは、草木の間に潜む者達であり、社会の底辺を生きる者達の象徴である。

社会的養護の下で育った当事者はかつて「家なき子」=(我が国のアフターケア事業の先駆者=長谷場夏雄氏の青少年福祉センターや憩いの家の広岡知彦氏らが保護救済した青少年たちのこと)と呼ばれ、「親無し・家無し、学歴無し」の過酷な境遇を懸命に生きてきた。その姿はまさに社会の底辺に生きる「草莽」そのものであった。当事者たちは先駆者の方々からの有形無形の支援を受け、その「恩愛」の情に深く感謝しつつ、図らずも襲いかかる人生上の過酷な運命と試練にひたすら耐え忍び不運を恨まず、刻苦勉励して生き抜いてきたのである。その生き様はまさにサバイバーであり、「無告の民」そのものであった。

しかし、今まさに現代日本社会が直面し、世界に類例を見ないスピードで進行している少子・高齢化の波はこの国の生産年齢人口の減少をもたらし、要保護児童数(厚生労働省推計約45,000人=2018年現在)は急激な人口減少率に見合わない横這い、ないしは暫増傾向の推移を示している。すなわち社会的養護を支えている施設養護や里親制度は、増加の一途を辿る児童虐待問題や軽度発達障害児の対応課題、高校進学率は一般家庭並みの水準に達してきたものの大学等の高等教育への進学率はまだまだ一般家庭との教育格差があり、看過できない重要課題となっている。  さらにケアリーバー(施設退所者)の社会適応上の課題、すなわち「孤独と孤立」「経済的生活問題」は各種アンケート調査によって、いまだに未解決な重要課題として問題提起されている。

これらは社会的養護におけるインケアの充実が施設退所後のアフターケアの充実(これをリービングケア=自立支援という)に必ずしも帰結していない現状を示しているのである。

反面、社会的自立を実現している多くの当事者は「法」や「制度」を越えて「良き人」との出逢いを体験している事実がある。すなわち当事者の実態に直接触れ合うケアワーカー等の人材養成とその確保は社会的養護の最大の課題と断言できるのである。

こうした現状認識に立つならば、福祉サービスの向上に真に求められるのは当事者の声を施策に反映させるべき伴走者としての「人の存在と養成」にあると断言できよう。社会的養護下の草莽たる当事者の声を然るべき「人」を介して「草の根」から発信するべき時代に来ていると言えるのである。今は小さな任意団体にすぎない「ダイアローグの会」が「草莽崛起」の檄に応えて「ゆっくりでも志ある仲間と共にこの国の社会的養護の在り方に一石を投じること!」が可能な団体を目指したいと思う。これが「リービングケア草の根会」の名称の由来である。

活動内容

<NPO「リービングケア草の根会」=略称「LC草の根会」の主な活動計画>

⑴活動の拠点となるべき「事務所」の開設。新NPO法人の登録事務所は「呼びかけ人」の市川太郎の自宅(東京都府中市)を当面の「本部事務所」とする。但し、活動の拠点はこれまでの活動実績を引き継ぐことを踏まえ「板橋区」内に新たな「活動事務所」の確保を模索する。

 (2)「本部事務所」及び「活動事務所」を拠点に社会的養護に関わるあらゆる相談援助を受け付け「相談室機能」を設置する。同時に緊急時の「居場所」確保にかかわる物件確保も視野にいれる。

(3)自立支援をめぐるシンポジウムや講演会、職員研修会講師派遣、当事者交流会など、ニーズに応じて関係機関とも連携しながら着実に実績を積んで行きたい。

(4)関連して「人手不足」と言われる時代に新たな人材・財の養成に関わる「人つくり」に貢献し「人手不足」ではない「不足」のニーズに応える。

(5)社会的養護の現場と研究者との間をつなぎ、当事者の声が「政策」に反映されるよう「現場実践」と「調査研究活動」及び「子ども家庭福祉政策」が三位一体となった政策提言団体を目指す。

(6)NPO活動の社会化をめざし「会報」の発行や「出版」活動を担う「啓発・広報」部を設置する。

(7)その他必要な活動を積極的に取り入れる。

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